Instagramで気をつけたい「著作権」について

日頃なにげなく使っているInstagramですが、写真の転載や盗用など、著作権に関わるトラブルに遭遇したひともいるのではないでしょうか。

「インターネットで拾った画像」をInstagramなどに自分の写真・画像としてアップロードすることは、著作権侵害になります。
そもそも「画像を拾う」行為は著作権侵害にあたります
2018/01/25追記:個人の端末に保存し、個人またはその家族間などプライベートな利用については「著作権侵害」にあたりません。(「著作物が自由に使える場合」(文化庁)参照)ここでは、転載・二次利用などを目的とした「保存」という意味で記載しましたが、説明が充分ではありませんでした。お詫びして修正いたします。コメントくださった方に感謝いたします)

では、著作権とは具体的にどういったものでしょうか?

なんとなくふわっとイメージしているけど、具体的な内容はよく知らない……

もしかしたら、これも著作権侵害?

などなど、突き詰めるほど疑問が湧いてきます。

今回は、InstagramなどのSNSやコミュニティで気をつけたい著作権やマナーについて考えてみます。

著作権ってなに? ざっくりおさらいしてみよう

著作権とは……

「著作権」は「知的財産権」のひとつで、文化的な創作物を保護するための法律(「著作権法」)です。

著作権は、著作物を創作した時点で自動的に発生する権利です。

著作権は、「著作権者人格権」を伴い、ふたつの要素で成り立っています。

  • 著作者人格権
  • 著作権

このふたつは、さらに細かく権利が定められています。

それぞれを見ていきましょう。

著作者人格権
著作者人格権では、次の権利が定められています。

公表権
公表されていない著作物を公衆に提供・提示する権利
氏名表示権
著作物を公衆に提供・提示する際、実名または変名(ペンネームなど)を表示または表示しないことを決める権利
二次的著作物についても同様。
同一性保持権
著作物およびそのタイトル・表題の同一性を保持する権利
著作物の利用者が著作者の意思に反してこれらを改変することはできません。
著作権
いよいよ本命(?)著作権では次の権利が定められています。
たくさんありますので、混乱しないようざっくりいきましょう(;´∀`)

複製権
著作物を複製する権利
上演および演奏件権
著作物、公に(公衆に直接見せる・聞かせることを目的として。以下同)上演・演奏する権利
上映権
著作物を公に上映する権利
公衆送信権等
著作物について、公衆送信(自動公衆送信の場合は、送信可能化を含む)を行う権利
公衆送信されるその著作物を受信装置を用いて公に伝達する権利
口述権
著作物を公に口述する権利
展示権
美術の著作物またはまだ発行されていない写真の著作物をこれらの原作品により公に展示する権利
頒布権
その映画の著作物をその複製物により頒布する権利
映画の著作物において複製されているその著作物を当該映画の著作物の複製物により頒布する権利
譲渡権
著作物(映画の著作物を除く)をその原作品又は複製物(映画の著作物において複製されている著作物は、当該映画の著作物の複製物を除く)の譲渡により公衆に提供する権利
貸与権
著作物(映画の著作物を除く)をその複製物(映画の著作物において複製されている著作物は、当該映画の著作物の複製物を除く)の貸与により公衆に提供する権利
翻訳権、翻案権等
著作物を翻訳し、編曲し、若しくは変形し、又は脚色し、映画化し、その他翻案する権利
二次的著作物の利用に関する原著作者の権利
二次的著作物の利用に関し、この款に規定する権利で当該二次的著作物の著作者が有するものと同一の種類の権利

以上の権利は、著作者が「専有」します。つまり、著作者だけの権利というわけですね。
上記は「著作権法」にかかれている内容を抜粋・一部要約しています。

詳しくは、Wikiソースの「著作権法」などを参照してください。

さて。

こんなにたくさんあると、なんのこっちゃ! となりますね。

ここで、InstagramやSNSで中心になりそうなものは「著作者人格権」の3つと「公衆送信権等」になりそうです。

ほかの権利も大変重要なので「そういう権利がある」ということを覚えておくと役に立つときがくるかも?

これって著作権侵害になる?

著作物はちまたに溢れています。
日頃なにげなくいろんな著作物を利用していますが、「著作物を自由に使える条件」はしっかり定められています。

有名なものでは「引用」がありますね。記事の執筆のほか自分の著作物に必要な範囲内で、他人の著作物を引用して利用することができる、というものです。(具体的な「必要範囲」については割愛します)

また、「私的利用」という言葉も耳にしたことがあると思います。

「私的利用」の範囲はどこからどこまで? 手段や利用機器は?

……突き詰めると非常に細かく条件が定められています。

ここでは書ききれないので「著作物が自由に使える場合は?(公益社団法人著作権情報センター)」などを参照してください。

Instagramの著作権に関するヘルプ

Instagramのヘルプセンターには、著作権(知的財産権)についての記載があります。

著作権について|Instagramヘルプセンター

Instagramは世界中に利用者がいる大きなサービスですので、日本の法律だけでは足りない部分があるかもしれません。

ヘルプセンターには、米国の著作権の保護範囲に関するリンクが掲載されています。
また「著作権に関するよくある質問」には、ユーザーから寄せられたであろうQ&Aが掲載されています。

それぞれとても参考になるので、ぜひ読んでみてください。

Instagramの「利用規約」では……?

Instagramの利用規約はこちら→「利用規約|Instagramヘルプセンター

利用規約で「著作権」について書かれているのは、「基本規定」から数えて4つめ「著作権およびその他の知的財産権の侵害に関する報告」の項になります。

以下、引用してみます。

弊社は他者の権利を尊重しており、各利用者にもこれをお願いしています。

弊社は知的所有権の保護に役立つツールを提供しています。知的財産権の侵害申し立てを提出する方法について詳しくは、https://help.instagram.com/customer/portal/articles/270501をご覧ください。

利用者が他者の知的所有権を繰り返し侵害した場合、弊社は状況に応じてアカウントを停止します。

利用規約|Instagramヘルプセンター

以上、じつに簡単な記述しかありません^^;

うっかりするところですが、じつは各種権利の侵害などについて、Instagramは利用者の安全を保証してくれません

これについては、つづく「保証の否認」「責任の制限、放棄」などに記載されています。

長い文章なので疲れてしまいますが、一度は目を通してみてください。

併せて、コミュニティガイドラインも見ておくとよいでしょう。

Instagramのコミュニティガイドラインはこちら→「コミュニティガイドライン|Instagramヘルプセンター

ブログやサイトへの「埋め込み」はどうなる?

ブログやサイトへの「埋め込み」とは?

Instagram(Web版)やTwitter、You Tubeなどにある「コンテンツ埋め込み機能」をご存知でしょうか?

「コンテンツ埋め込み機能」は、投稿コンテンツ専用の「埋め込みコード」をブログなどに記載するだけで、投稿コンテンツを掲載することができる機能です。

サービスによって呼称はいろいろですが、原理は同じようなものです。
You Tubeの「埋め込み」は馴染みがあるかもしれませんね。

Instagramの埋め込み機能を使うと、下のような表示が可能になります。
※「キャプション無し」バージョン

ここ最近、いわゆるまとめ(キュレーション)サイトなどでも多用されるようになってきました。

埋め込み機能は、「転載」とは異なり、コンテンツは投稿者(権利を持っている人)に固定されます。
投稿者がコンテンツを削除・変更すると、即座に反映されるのが特徴です。

埋め込み機能はいわば「公式の機能」ですので、サービスを利用する上で「同意したもの」とされます。

そのため、埋め込みされたくない場合はアカウントを非公開にするなど、利用者自身で管理する必要があります。

「埋め込み」は著作権侵害にならないの?

「埋め込み」に関連しそうな権利は、著作権の中の「複製権」「公衆送信権等」が該当します。

つまり……

著作者(投稿者)は、Instagramなどに投稿することで著作物(写真・動画)を複製し、公衆送信・送信可能化したことになります。

「公衆送信」とは、「公衆によって直接受信されることを目的として無線通信または有線電気通信の送信を行なうこと(著作権法第一節第二条七の二)」です。

埋め込みの場合、写真や動画は投稿者がアップロードしたサーバー(Instagramなど)から直接リンク・表示されます。

埋め込んだ人のサーバーに複製されることはありません。
そのため「複製権の侵害」にはなりません
また、著作者が「公衆送信・送信可能化したこと」になるので、リンクによる「公衆送信」も認められます

著作権侵害の「幇助」に注意

埋め込んだコンテンツがオリジナルのものである場合は、上記の通り認められた行為となります。

ただし、「著作権を侵害しているコンテンツ」を埋め込んだ場合、著作者からの抗議や削除要請を無視する行為は問題になります。
また、著作権侵害を知った上で拡散した場合も問題になるでしょう。

「オレがアップしたわけじゃないから」は通用しません。

法的なことだけでなく心理的な側面も……

著作権について、ややこしいながらも、なんとなく身近になってきたでしょうか。

「埋め込み」機能の利用については「違法」とはいえません。

しかし、「埋め込みを乱用したアフィリエイトサイト」となるとどうでしょうか?

これといった内容もなく、ただ「埋め込みしまくっただけ」のサイトに、自分の写真や動画があったら……
あるいは、まったく無関係・間違った情報の一部として誤解されるような表示がされていたら……

ちょっと不愉快ですよね(;´∀`)

法的に問題なくとも、マナーとしてわきまえておきたい一線があります。
Instagramをはじめ、各サービスのガイドラインをよく読むなど、日頃から「やり過ぎ」には注意したいものです。

著作権侵害の申し立ては、意外と難しくて大変

Instagramで著作権を侵害(パクリ)されたら

Instagramのヘルプセンターには、次の項目があります。

知的所有権|Instagramヘルプセンター
著作権について|Instagramヘルプセンター

ヘルプセンターの内容はテキスト量が多くて、少し難しく感じますね。

簡単にまとめると……

  • 著作権侵害の申し立ては非常に厳密なもの
  • 著作者であることを証明するにはたくさんの書類が必要
  • 正直、素人の個人では申し立てできる気がしない

となります……トホホ…

現実的な方法としては、ヘルプセンターにもある通り……

コンテンツを投稿した人物に連絡を取ることをおすすめします。Instagramに連絡することなく、問題を解決できる場合があります。

著作権について|Instagramヘルプセンター

ということになりそうです。

相手の方が誠実なひとであればラッキーですが、なかなか一筋縄ではいきそうにありませんね……

Instagramで著作権侵害(パクリ)を見つけたら

残念ながら、良い手立てはありません。
相手がスパムを行っているなど、利用規約違反がある場合はアカウントを通報することができます。
しかし、著作権侵害で通報することは簡単ではありません。

なぜ、著作権侵害の申し立てが難しいのか?

ここで疑問に思われる方もいらっしゃると思います。

正当な権利を訴えるのに、どうしてこんなに苦労しなきゃいけないの!?

そうですよね、お気持ちはすごくわかります
しかし、そもそもインターネットというのは個人を証明することが難しいのです。

たとえば、私がInstagramに「私の写真が無断で使われた!」と訴えたとしましょう。

さて「私」は本当に「私」でしょうか?

誰かがGmailをそれらしいアカウントで取得してメールを送ったかもしれません。

また「私」は本当にその写真を撮影したのでしょうか?

ただメールを受け取っただけの「Instagramの中の人」はそれらを証明することができるでしょうか?

1通や2通のメールだけで著作者であることを証明することはできないのです。
厳密に本人確認を行わなければ、著作者に「なりすます」ことも簡単になってしまうのです。

これは、Instagramに限ったことではなく、インターネット上のサービス全般に言えることでもあります。

Instagramの著作権侵害の申し立てについては「Instagramは画像盗用の温床? Web公開のリスクと覚悟|Spice Tea」にも詳しく解説していますので、参考にしてみてください。

パクられ防止対策を考えよう

「著作権侵害の申し立て」は非常にハードルが高いことがわかりました。

それでは、どうやって自分の写真を守ればいいの?

自分の写真がパクられないようにするには、「透かし」が最も手軽で効果的です。
「透かし」とは、画像に合成されたオリジナルのサインのことです。

↓こんな感じ。

画像内に自分のアカウント名やサインを合成しておくと、万が一転載されても一発でわかります。

また、転載する側としては、画像内にサインなどがあると敬遠します。

なお、画像の隅っこにある場合、トリミングなどで切り落とされる可能性があるので、なるべく画像の中心に合成しましょう。

テキストなどを合成するアプリはたくさんありますので、使いやすいものを見つけてくださいね。

上記の画像を作成したアプリはこちら↓

Fotor 画像加工

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まとめ

いかがでしたか?
著作権とひと言でいっても、非常に難しいですね。

法律は、もっとわかりやすく書いてくれたらいいのに!

と、何度も思いました(笑)

Instagramにかぎらず、インターネット上のサービスやアプリを使う際には、いろいろな権利がついて回ります。

写真なら「肖像権」もそうですし、今回は触れなかった「商標権」もありますね。

大変複雑で、答えがひとつでない場合もあるのでやっかいです。
それでも、利用規約やガイドラインを読み、自分自身を守る手段を考えることは、とても大切です。

ちょっとココアでも飲みながらおさらいしてみてくださいね^^

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コメント

  1. 匿名 より:

    “そもそも「画像を拾う」行為は著作権侵害にあたります”
    上記の文の”拾う”という行為の定義がよくわかりませんがこの言葉が示す意味が
    “インターネット上で配布、公開されている画像を自分のPCなどのローカル環境に複製し保存する。”
    であるならば著作権侵害には当たらないかと思います。
    もしそういう意味でなければ”画像を転載する”などに書き換えたほうが誤解が生まれないかと思います。

    • f.maki より:

      お返事が大変遅くなりまして申し訳ございません。
      たしかに、ご指摘のとおりです。
      ここでは「画像を拾う」行為に転載・二次利用を含めた意味で用いましたが、言葉が足りませんでした。

      大変遅くなってしまいましたが、本日、該当箇所を削除し訂正いたしました。
      ご指摘ありがとうございましたm(_”_)m

  2. […] 詳しく書かれた記事見つけました⇨Instagramで気をつけたい「著作権について。」 […]